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ToggleTV通販で衝動買いした便利グッズ。届いてみたら思っていたのと違っていた、なんてことありませんか?
シニア世代の動向
便利で手軽だからついつい買ってしまう通信販売。TVや新聞で見ない日はないくらい溢れていますが、時には衝動買いして自分の想像と違う商品が届く、なんてことも。できれば事前に手にとってみたいけど、シニアの方はどうお考えなのでしょうか?
あなたは、通信販売で買い物をする際、事前に商品を手にとって見てみたいと思いますか。お気持ちに最も近いものをお選びください。通信販売で購入したことがない人も、購入すると仮定してお考えください。
~調査概要~
■調査名 シニア1200人アンケート調査
■調査方法 WEBアンケート
■調査期間 2020年9月18日
■調査対象 全国に居住する50歳から79歳までの男女計1200名
■調査主体 株式会社三栄広告社(東京都千代田区)
先月のレポートでも書いたとおり、通信販売市場が拡大傾向にあり、2020年度には新型コロナウイルスの影響も相まって業界全体で10兆6300億円を突破した。おそらくしばらくは高水準で推移するものと見られ、今後通信販売で買い物をする機会は増えてゆくと思われる。
通信販売の弱点のひとつに、購入前に商品を手にとって確認できないという点があり、以前は商品が届いてみたら想像と違う商品で返品する、ということも度々あったようである。
近年では広告宣伝も趣向を凝らしており、商品のありのままの魅力を確実に伝えることができているので、返品率自体は下がっているようであるが、それでも高額商品や便利グッズ、アパレル商品などは購入前に一度見てみたいと考えるものである。
表1は「通信販売で商品を購入する際、事前に商品を手にとって見たいか?」という質問に対してのシニア1200人の返答である。この質問で、全体の82.6%に及ぶ991人が「そう思う」、「ややそう思う」と答えた。本調査ではシニアの8割が通信販売で商品を購入するにあたって、事前に商品を手にとってみたいと考えているようである。
購入前に商品を見てみたいか、という回答について、さらに男女別・年齢別でまとめたものが(表2)と(表3)である。
グラフを見てみると、男女・世代によって傾向が見える。男性は50代では「そう思う」と答えた方が30%前後であるが、年齢を重ねるごとにその傾向が強くなり、70代に入ると40%以上の方が「そう思う」と答えている。女性も男性ほど如実ではないが、50代では40%近い方が「そう思う」と答えていて70代になると50%近い方々が「そう思う」と答えている。
つまり男女ともに年齢があるとともに通信販売でも購入前に実物を手にとって見てみたいと考えていることが読み取れる。こういった消費者のニーズに対応して、通信販売各社では、各々の商品ショールームで商品を手にとることが可能になったり、商品交換・返品への対応が充実したりと各種の施策を取るようになっている。
さらに一般雑貨やアパレル、食品などの商品は静止画よりも動画で見たほうが購入に結びつきやすい傾向があることから、商材を動画で魅力的に見せるための工夫や、特設サイトの充実などにも力を入れているようだ。TVの通販コマーシャルなども、多種多様な演出が施され、各社の企業努力が伺える。
また、近年売上を伸ばしている通信販売企業では返品要求をネガティブに捉えず、新商品開発や商品改良の貴重なヒントだと考えているようで、より顧客の立場に立ったビジネススタイルが伺える。おそらく通信販売各社は、ますます購入をしやすいサービスを提供してゆくことだろう。
【設問】 「あなたは、通信販売で買い物をする際、事前に商品を手にとって見てみたいと思いますか。お気持ちに最も近いものをお選びください。通信販売で購入したことがない人も、購入すると仮定してお考えください。」 自由回答・複数回答あり。
アンケート実施日:2020年9月18日(金)
アンケート方法:インターネット
アンケート対象:全国の50~79歳の男女
N=1,200
<内訳>
50~54歳:男女各100名
55~59歳:男女各100名
60~64歳:男女各100名
65~69歳:男女各100名
70~74歳:男女各100名
75~79歳:男女各100名